不動産取引において、現地案内は重要なステップです。顧客に物件の魅力を実感してもらい、成約につなげるためには、事前準備から当日の対応、そして事後のフォローアップまで、しっかりとした計画が求められます。本記事では、成功する現地案内の手法とコツについて紹介します。
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目次
事前準備
情報収集とカスタマイズ
顧客のニーズや希望を把握し、現地案内に適した物件を選定します。
あるお客様は、今の住まいは最寄り駅までの道が人通りが少ないため不安で、またスーパーが遠く不便なため、住み替えを検討されていました。
物件情報を収集する際には、スーパーが徒歩5分以内にある物件を厳選し、最寄り駅までの道順や人通りも事前に下見で確認を行って、ご案内当日のプランを作成しました。
案内はスーパーや最寄り駅まで徒歩で行い、公園やコンビニ、銀行等の周辺施設についても案内しました。その結果、立地条件を非常に気に入って下さり、スムーズに成約に至りました。
詳細な物件情報や周辺環境などの情報をしっかりと集め、カスタマイズされたプランを作成します。
アポイントメントの確認
当日
プロフェッショナルな姿勢で案内
当日はプロフェッショナルな姿勢で案内を行います。
以前お客様にファミリータイプマンションの案内を行ったときのことです。
案内物件について、事前に仲介会社から管理に係る重要事項調査報告書の資料を取り寄せ、物件に関する詳細情報について入念に確認し、暗記してから案内に臨みました。
案内当日、まずは物件の室内を順番に案内し、設備や特徴について丁寧に説明しました。また、事前に取り寄せた資料をお客様にお渡しして、暗記した情報を分かりやすく説明しました。
※暗記して資料を見ずに説明することでお客様にプロフェッショナルな姿勢をアピールできます。
このアプローチによりお客様は当日の案内で十分な情報を得ることができ、物件に対する信頼感を深めました。
丁寧な説明と親切な態度で顧客に信頼感を与えることが大切です。物件の魅力を引き立てつつ、顧客の質問や懸念にも適切に応えましょう。
柔軟な対応とフォローアップ
現地案内では、顧客の反応や要望に柔軟に対応し、迅速なフォローアップを行うことが重要です。これにより、顧客の疑問や不安を解消し、信頼関係を深めることができます。
たとえば、佐藤さんが物件の静かな環境について心配している場合、以下のように対応します。
- 現地での詳細な対応:
- 佐藤さんが特に気にしている時間帯に物件を案内し、実際の騒音レベルを確認してもらいます。例えば、朝夕の通勤時間帯や週末の昼間など。
- 近隣住民との関係や地域のコミュニティの様子についても説明し、地域の雰囲気を伝えます。可能であれば、近隣住民の声や経験談を引用すると良いでしょう。
- 案内後の詳細なフォローアップ:
- 佐藤さんが静かな環境をどのように感じたかを具体的に尋ねます。例えば、「窓を開けた時の周囲の音はいかがでしたか?」「近隣住民との関係についての説明はご安心いただけましたか?」など。
- 佐藤さんの不安を和らげるために、物件の追加情報や、他の類似物件の案内を提案します。例えば、「別の日にもう一度、違う時間帯に物件を見てみるのはいかがでしょうか?」「他にも同様の条件を満たす物件がありますので、比較してみませんか?」など。
このように、お客様の懸念に対して具体的かつ丁寧に対応することで、信頼を築き、顧客に最適な物件選びをサポートします。深く理解し、細かい点にも注意を払うことが、お客様の満足度を高め、最終的な成約に結びつける鍵となります。
事後
フィードバックの収集
お客様からのフィードバックを効果的に収集するためには、具体的かつ戦略的なアプローチが必要です。例として、佐藤さんが最近現地案内を受けたとします。
佐藤さんにフィードバックを求める際には、以下のようなステップを踏むことが効果的です。
- フィードバックのリクエスト:
- 現地案内後、佐藤さんにメールや電話で感想を尋ねる。例えば、「本日は現地案内にお越しいただきありがとうございました。物件についてのご感想をお聞かせいただけますか?」
- 具体的な質問をする:
- 物件の特定の側面について具体的に質問する。例えば、「キッチンの広さや配置についていかがでしたか?」「周辺の公共交通機関のアクセスについてはご満足いただけましたか?」など。
- 改善点の特定:
- もし佐藤さんから改善の余地があるとのフィードバックがあった場合、それを詳しく伺う。例えば、佐藤さんが内装の古さについて触れた場合、「具体的にどの部分がご期待に沿わなかったでしょうか?」と問い返す。
- 記録と共有:
- 佐藤さんから得られたフィードバックは詳細に記録し、社内で共有する。これにより、今後の案内やサービスの質を向上させるための貴重な情報とする。
このように、顧客からのフィードバックを具体的かつ戦略的に収集することで、サービスの質を継続的に改善し、顧客満足度を高めることができます。
フォローアップと成約に繋げる
案内後は継続的なフォローアップを行い、顧客の関心を保ちます。
現地案内後、すぐにお客様に感想を尋ね、物件に興味を持っているかどうか、質問事項がないかどうかを確認し、お客様の質問事項については、迅速に回答しました。
また、お客様はリフォームを希望されていたため、後日リフォーム業者と一緒に物件内覧の機会を設け、打ち合わせを行いました。
リフォームにかかる具体的な費用や内容についての打合せをしたことで、お客様は物件購入意欲が高まり、成約に至りました。
必要に応じて価格交渉や契約の段取りを進め、成約につなげるためのサポートを提供します。
まとめ
現地案内の成功には、事前準備の徹底と当日のプロフェッショナルな対応、そして事後のフォローアップが不可欠です。これらのステップを踏むことで、顧客との信頼関係を築き、成功を収めることができるでしょう。
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✔公認不動産コンサルティングマスター
✔MBA(経営学修士)
✔ファイナンシャルプランナー
✔パーソナルファイナンス教育インストラクター
✔剣道7段