不動産営業で成約率を高める第一歩!顧客リストの作成と効果的なアプローチ法

この記事を書いた人
井口
不動産会社を経営。これまで自身でも取引総額100億円以上の売買仲介を成約させた経験から、新人営業担当向けに情報発信中
✔公認不動産コンサルティングマスター
✔MBA(経営学修士)
✔ファイナンシャルプランナー
✔パーソナルファイナンス教育インストラクター
✔剣道7段

こんにちは。「不動産営業の教科書」こと株式会社アスパートナ―の井口(@fukuoka_fudosan)です。

不動産業界において、顧客リストを作成し、適切なアプローチ方法を選ぶことは、成功への鍵となります。

顧客との信頼関係を築き、最良の提案を行うためには、戦略的なアプローチが必要です。そこで本記事では、「顧客リストの作成と効果的なアプローチ方法」について、具体的なステップとポイントをご紹介します。顧客リストを充実させ、適切なアプローチを行うことで、成功への第一歩を踏み出しましょう。

不動産業界において、顧客リストの作成と適切なアプローチ方法は成功への重要な一環です。以下ではそのポイントを解説します。

こんな人にオススメ
・不動産営業を始めたばかりの人
・毎月10件以上売買仲介を成約させたい人
・売上を伸ばして年収をアップさせたい人

【この記事は動画でも解説しています】

顧客リストの作成

成約までの期間に応じたアプローチ頻度を調整

即成約が見込める顧客は優先的にアプローチする必要があります。

井口
即成約が見込める顧客に優先的にアプローチし、迅速な成約を実現した事例。また、長期的なフォローアップが必要な顧客には定期的な情報提供を行い、最終的に成約に至った事例をお伝えします

近日中に物件を購入したい、または売却したい理由があるお客様は、即座に提案すべきです。

過去に転勤のため、3ヶ月以内に住居を購入したいというお客様がいましたが、問い合わせを受けた当日に案内日程を組み物件を提案し、即成約に至りました。

一方、成約までに時間がかかる顧客には、定期的なフォローアップが大切です。

過去にお子様が小学校に入学する2年以内には自宅を購入したいというお客様がいらっしゃいました。

お客様自身も焦って購入は考えていないと言っていたため、月に2度程定期的に物件情報をメールするに留めていました。その後しばらくお客様から連絡はありませんでしたが、物件情報のメールは定期的に続けていたところ、お客様から内覧希望が入り、その後成約に至ったという事例もあります。

ポイント
  1. 急いでいるお客様には:
    • 即座に提案し、迅速な対応が必要です。
  2. 時間がかかるお客様には:
    • 定期的なフォローアップが必要です。焦っていないお客様には、適度な頻度で連絡を取り続け、関心を持ってもらうよう努めます。

要するに、顧客のニーズに合わせて適切なアプローチを取ることが、成功に繋がるポイントです。

情報収集を行いターゲットを絞る

顧客リストを作成する際、対象とするターゲットを明確にすることが重要です。地域やニーズに合わせて情報収集を行い、絞り込んでリスト化しましょう。

井口
ここでは、特定の地域やニーズに特化した情報収集を行い、顧客リストを絞り込んだ結果、より効率的に成約を多数達成した事例をお伝えします

弊社ではお客様毎に希望条件をリスト化し、居住用、事業用、土地で分けて管理しています。

用途 希望条件
居住用 – 戸建またはマンション
– 予算
– 希望エリア
– 築年数
– 面積
– 間取り
– 駅からの徒歩時間など
事業用 – ビル、マンション、アパートなどの1棟物件
– 区分マンション
– 予算
– 希望エリア
– 築年数
– 構造(木造・鉄骨・RCなど)
– 駅からの徒歩時間
– 利回りなどの投資指標
土地 – 予算
– 希望エリア
– 面積など

上記のようにリスト化しておくと、新着物件があった際には迅速かつ効率的に提案することができます。

顧客情報を充実させる

顧客の属性情報を充実させることは、不動産営業での成功において非常に重要です。名前や連絡先の基本情報に加え、以下のような詳細な属性情報をリストに含めることをお勧めします。

属性情報 説明
購入動機 顧客が不動産を購入する具体的な理由や動機(例:家族の増加、転職、投資目的など)。
希望の物件タイプ 戸建てやマンション、事業用物件、土地など、顧客が求める物件の種類。
予算範囲 顧客が考える購入予算の範囲。これにより、提案する物件の価格帯を絞り込むことができます。
希望地域や立地条件 特定の地域、交通の便の良さ、学校区、静かな住宅地など、顧客が重視する立地条件。
物件の特徴や条件 間取り、面積、築年数、建物の設備や条件(例:バルコニーの有無、駐車場の利用可能性など)。
ライフスタイルに関する情報 家族構成、趣味やライフスタイルに関する情報。これにより、顧客に合ったライフスタイルに適した物件を提案できます。
購入のタイムライン 顧客が物件を購入したいと考えている期間。緊急性が高い場合と長期計画の場合でアプローチ方法を変えることができます。

このように、お客様の購入動機や希望条件を把握することで、より適切な物件を提案することができ成約率が向上します。

効果的なアプローチ方法

顧客へのアプローチ

お客様の関心を引きつけるには、迅速で効果的なアプローチが必要です。下記のようなアプローチで成約率を向上させましょう。

アプローチ方法 どういうお客様か 説明
カスタマイズされたコミュニケーション 興味のあるエリアや物件タイプ、予算を明確に持つお客様 個々の顧客の希望や関心に合わせた情報を提供する。
急いでいるかどうか、なぜ物件を探しているかが分かっているお客様 迅速な対応が必要な顧客や、購入の動機が明確な顧客に焦点を当てる。
緊急性の強調 購入の予定時期、急いでいるかどうかが分かっているお客様 急ぎの顧客や短期間での購入を希望している顧客にアプローチ。
なぜ物件を探しているかが明確なお客様 即時に成約できるチャンスがある顧客の動機を重視する。
パーソナルタッチの追加 家族構成やライフスタイル、好みがわかっているお客様 顧客の個々のニーズや好みに合わせて提案する。
好きなエリアや希望する物件の特徴がわかっているお客様 顧客のライフスタイルや理想の物件に関する情報を尋ねる。
即時の応答と対応 問い合わせをした時期、対応が必要かどうかがわかっているお客様 迅速に対応が求められる顧客や、興味を持っているが不安な顧客に焦点を当てる。
予算、物件の種類、立地条件がわかっているお客様 迅速に適切な物件を提案するために、予算や条件に関する情報を確認する。
限定オファーや特典の提供 急いでいるかどうか、なぜ物件を探しているかがわかっているお客様 即座に成約に結びつく特典や限定オファーを提示し、興味を引く。
予算、物件の種類、希望条件がわかっているお客様 迷っている顧客に対して、特典やオファーを利用して決断を促す。
信頼性の構築 経験や実績、信用できるかどうかがわかっているお客様 専門知識や実績をアピールし、信頼関係を築く。
購入の予定時期、急いでいるかどうかがわかっているお客様 長期的な顧客関係を築くために、顧客との信頼を高める。

SNSなどを活用して情報発信

即成約が可能な顧客へは、SNSを活用して物件情報や業界のトピックを発信することで、興味を引きつける効果的なアプローチができます。

例えば、私の場合はX(旧Twitter)に不動産の専門知識や実績、資格などを明記しています。このような情報は信頼性を高める効果があります。また、定期的に物件情報や不動産市場の動向に関する投稿を行うことで、SNSから認知してくてた方から直接の知り合いを含めた方の問い合わせが増加し、成約に繋がっています。

井口
もう一つ、私の友人の事例をご紹介します

不動産エージェントAは、自身のTwitterアカウントを活用して、定期的に不動産市場のトピックや地域の物件情報を発信していました。

ある日、Aが投稿したマンションの新着情報が、Twitter上で地元住民の間で話題となりました。その投稿を見た地元のフォロワーが、直接Aに問い合わせを行い、そのマンションの内覧を希望しました。結果として、内覧後に即座に契約が成立し、成約に繋がりました。

このように、SNSを活用した情報発信は、即成約の機会を生み出す効果があります。

まとめ

顧客リストの作成と適切なアプローチ方法は、不動産業界での成功に欠かせません。成約までの期間に合わせてアプローチ頻度を調整し、即成約が可能な顧客には迅速な提案を、時間のかかる顧客には定期的なフォローを行い、効果的なアプローチを実現しましょう。

今回お伝えした事が、皆さんの営業の一助になれば幸いです!もし不安な点があれば、私たちにご相談ください。

また当メディア「不動産営業の教科書」では、不動産営業の方々に役立つ情報をお伝えしていきますので、ぜひYouTubeチャンネルや、別の記事も参考にしてみてください。

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また、この度「不動産営業の教科書」が電子書籍になりました。ブログでは伝えきれない基本的な事や、不動産営業のプロとして知っておきたい事など、私が不動産営業を始めたばかりの時に知りたかった事を存分に載せています。

井口
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ABOUT US

井口 忠二株式会社 アスパートナー 代表取締役
明治大学商学部卒業。グロービス経営大学院卒業。 三井不動産グループ会社で8年間不動産売買仲介営業に従事。東京23区でエリアトップセールスを2年連続受賞する。東京と福岡で勤務し、5年連続優秀営業社員賞受賞。 その後、株式会社アスパートナー設立。 公認不動産コンサルティングマスター、宅地建物取引士、MBA(経営学修士)、相続対策専門士、AFPファイナンシャルプランナー、損保トータルプランナー