不動産営業クロージングの基本的な手法とアプローチ

この記事を書いた人
井口
不動産会社を経営。これまで自身でも取引総額100億円以上の売買仲介を成約させた経験から、新人営業担当向けに情報発信中
✔公認不動産コンサルティングマスター
✔MBA(経営学修士)
✔ファイナンシャルプランナー
✔パーソナルファイナンス教育インストラクター
✔剣道7段
こんにちは。「不動産営業の教科書」こと株式会社アスパートナ―の井口(@fukuoka_fudosan)です。

営業の世界において、お客様を説得し契約を成立させる段階は「クロージング」と呼ばれ、その手法とアプローチは重要なスキルです。本記事では、不動産営業において成功するクロージングに向けての基本的な手法とアプローチについてお伝えします。

こんな人にオススメ
・不動産営業を始めたばかりの人
・毎月10件以上売買仲介を成約させたい人
・売上を伸ばして年収をアップさせたい人

【この記事は動画でも解説しています】

堂々と振る舞う

自信を持って接する

クロージングの際には自信を持って、誠実な態度で接することが重要です。

井口
ここでは、 自信を持って商品の利点や特徴を伝え、誠実な態度で接した結果、顧客が安心して契約を結び、成功につながった事例をご紹介します。

過去に高級住宅エリアに位置する物件の担当をしていた時のことです。この物件は高額で競合物件も多く、クロージングが難しい状況でした。

まず、私はその物件についての詳細な知識を深め、他の競合物件との比較分析を行いました。これにより、その物件の利点や他にはない特長を理解し、自信を持って提案できるようになり、成約することができました。顧客に安心感を与えるためにも、自信をもって商品の利点や特徴を伝え、同時に誠実な態度で顧客と接することが大切です。

商品やサービスの利点や特徴を明確に伝え、顧客に対して自信を持ってアプローチしましょう。

積極的な姿勢を示す

積極的な姿勢を示すことは、営業やコミュニケーションにおいて非常に重要です。

積極的な姿勢を示すときのポイント
  1. 主体性を持つ: お客様とのやり取りにおいて、自ら率先して行動し、問題や課題に積極的に対処します。待っているだけでなく、自分から動いて解決策を提案することが重要です。
  2. 積極的に質問をする: お客様のニーズや関心をよく理解するために、積極的に質問をすることが必要です。ただ質問するだけでなく、その質問から得られる情報を活用し、顧客の要求に適した解決策を提案します。
  3. 熱意を示す: 商品やサービスに対する自身の熱意や情熱をお客様に伝えることで、信頼や共感を得ることができます。熱心に語ることで、お客様もその情熱に共感しやすくなります。
  4. 積極的なフィードバックを提供する: お客様が提案や意見を述べた際に、積極的にフィードバックを行います。顧客の意見や要望を真剣に受け止め、適切な対応を行うことで、顧客との信頼関係を築きます。
  5. 問題解決に向けた積極的なアプローチ: 顧客が抱える問題や懸念に対して、消極的に受け止めるのではなく、積極的に解決策を模索し、提案します。この積極的な姿勢は、お客様に安心感や信頼感を与えます。
これらのアプローチを組み合わせることで、積極的な姿勢をより効果的に示すことができます。

価格や購入条件を明確に伝える

価格の透明性を確保する

価格に関する情報を隠さず、明確に伝えることで顧客の信頼を築きます。

井口
ここでは、 価格の透明性を保ち、隠しコストや追加料金を避けたことで、顧客の信頼を勝ち取り、最終的に契約に至った事例をご紹介します。

弊社仲介で、1棟収益マンションを購入されたお客様との事例です。

まず、物件を提案する際に、購入にかかる諸費用について正確にお客様に説明しました。※仲介手数料・登記費用・不動産取得税・火災保険料・銀行融資手数料・印紙代等

また、物件のランニングコストについても正確な情報を収支シミュレーションに反映させ、購入後のキャッシュフローについてもお客様に明示しました。※管理料、水道代、電気代、インターネット代、清掃代、エレベーター点検、消防点検、貯水槽点検等

そうすることで、物件に関する隠れたコストや予想外の追加料金がないことを確認し、お客様には安心して成約していただくことができました。

隠しコストや追加料金などを避け、正直な価格設定を行いましょう。

購入後の流れについて説明する

アフターサポートの重要性を強調する

購入後のサポートについてもきちんと説明し、顧客が安心して不動産を所有できる環境を整えましょう。

井口
ここでは、購入後のサポートについて詳しく説明することで、お客様が安心して購入を決断した結果、長期的な信頼関係を築くことができた事例をご紹介します。

投資物件をご購入いただくお客様には、その後の賃貸管理についても事前に説明するようにしています。

家賃送金日や管理料、維持メンテナンスに関する業者の手配、入退去があった際の対応方法、緊急時の対応方法等を事前に説明することで、お客様により安心して物件をご購入いただくことができます。その結果、購入後に賃貸管理を任せていただけることが多くありました。

賃貸管理を受託することで、お客様と長期的な信頼関係を築くことができます。

そのためにもお客様がトラブル時にも頼りにすると感じるような情報提供が必要です。

購入後の手続きやその他のサポート

購入後のステップや手続きをわかりやすく説明し、お客様がスムーズに安心して契約できるようにサポートします。

積極的な姿勢を示すときのポイント
  1. 売買契約後の流れの説明: 売買契約後には、融資手続きや登記手続き、残代金支払いなど、さまざまなステップがあります。お客様が不動産取引の流れを理解し、スムーズに手続きを進めるために、契約後の流れを詳細にガイドします。また、重要な日程や必要な書類、手続きの進め方なども明示します。
  2. アフターサポートの重要性の強調: 不動産の購入後も、お客様が安心して不動産を所有・管理できるように、アフターサポートを提供します。例えば、物件の保証期間や修繕の手続き方法、管理会社や修理業者の連絡先などを提供し、お客様が安心して不動産を所有・管理できる環境を整えます。
  3. トラブル時の対応方法の提供: 不動産取引にはさまざまなトラブルが発生する可能性があります。お客様がトラブルに直面した際に迅速かつ適切に対処できるように、トラブル時の対応方法や連絡先を提供します。例えば、建物の故障やトラブル、近隣トラブル、法的な問題などに対するアドバイスやサポートを提供します。
  4. お客様が頼りにする情報提供: 不動産においては、物件の管理やメンテナンス方法、近隣環境や地域情報などが重要です。お客様が不動産を所有する上で必要な情報を適切なタイミングで提供し、お客様が安心して物件を所有・利用できるようにサポートします。

まとめ

クロージングの成功の鍵は、自信を持って接し、価格や条件を透明に伝え、購入後のサポートを確約することです。

顧客が納得感を持って購入できるようなアプローチを心がけましょう。

今回お伝えした事が、皆さんの営業の一助になれば幸いです!もし不安な点があれば、私たちにご相談ください。

当メディア「不動産営業の教科書」では、不動産営業の方々に役立つ情報をお伝えしていきますので、ぜひYouTubeチャンネルや、別の記事も参考にしてみてください。

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また、この度「不動産営業の教科書」が電子書籍になりました。ブログでは伝えきれない基本的な事や、不動産営業のプロとして知っておきたい事など、私が不動産営業を始めたばかりの時に知りたかった事を存分に載せています。

井口
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ABOUT US

井口 忠二株式会社 アスパートナー 代表取締役
明治大学商学部卒業。グロービス経営大学院卒業。 三井不動産グループ会社で8年間不動産売買仲介営業に従事。東京23区でエリアトップセールスを2年連続受賞する。東京と福岡で勤務し、5年連続優秀営業社員賞受賞。 その後、株式会社アスパートナー設立。 公認不動産コンサルティングマスター、宅地建物取引士、MBA(経営学修士)、相続対策専門士、AFPファイナンシャルプランナー、損保トータルプランナー